こんにちわ。
腰痛治療家で理学療法士の平林です。
腰痛は自然と治ってしまうこともありますが、治療や対策を重ねてもなかなか改善しないこともあります。
また、酷い腰の痛みであれば、仕事に支障をきたすため退職をしてしまう人もいます。
その中で、腰の痛みを我慢して仕事を続けている方も多くいるのも事実です。
ともすると、腰痛で退職をする事に対して、甘えなのでは?と感じてしまう人もいるでしょう。
といった所で、今回は、【腰痛で退職することは甘えになるのか?】という疑問について答えるような記事にしました。
◎ 腰痛で退職する事は甘えにならないので、素直に辞めちゃえばいい。
といった勇気を持ってもらえるような内容を意識してみました。
腰痛で仕事ができないあなたや退職を考えている方に少しでも勇気を与えられればと思います。
では、本日もよろしくお願いいたします。
腰痛で退職するのは甘えではない。(何をしても治らない場合ですが・・)
腰痛対策の方法には数多くの方法があります。
なので、これらの対策を行わずに退職を決断するのは早計かもしれませんが。
しかし、努力しても治らなかった場合、退職を決断することは決して甘えではないと思います。
で、その理由をのべていきたいと思います。
無理をしても自分も会社も辛くなるだけだから
よくある例を挙げると、その仕事自体が腰痛の原因となっている場合です。
かなりの重い物を持ち上げる、運搬する、中腰での無理な作業が多いような仕事では、腰痛を起こしやすくなります。
職業病みたいなものです。(それでも、対策方法はありますが)
で、腰痛対策を行っても、毎日の腰への負担が多すぎるため、改善に至らないことも多く見られます。
職場内での異動(腰へ負担のかからない部署への異動)が可能な職場であれば、退職しないでも済むかと思いますが、そうは簡単にいかない事の方が多いでしょう。
という中で、業務内容が限られ、異動ができない場合は、腰痛を我慢しながら無理をして続けなくてはならないという状態になってしまうでしょう。
腰痛が軽い時は、無理もできますが、重くなってくれば、毎日の仕事が苦痛になると思います。
毎日、毎日、苦しい腰の痛みとの闘い・・・治るかどうかもわからない状況で働く・・。
考えるだけで辛いし嫌ですよね。
会社側も、あなたの苦痛を知れば、雇っていることが辛くなるでしょう(良心的な会社であれば)。
もしかしたら、そんなに辛い状態なのであれば、無理せず退職してもらっても構わないと思っているかもしれません(これもまた、良心的な会社であれば・・)。
人手不足の折、体調が悪くても辞めないでいてほしいと思う経営者もいらっしゃるでしょうが、つらい気持ちになることは避けられないと思います。
つまり、腰痛で仕事を我慢しずぎても、本人も会社側も辛い状況になる。
という考えです。
ですので、我慢できないほどの腰痛であれば、無理をする必要はない。
と思うのです。
我慢して仕事をしても、パフォーマンスが下がるだけ
腰痛の程度にもよりますが、痛みがあると、確実に仕事をこなすパフォーマンスは下がります。
腰痛が悪化すればなおさらです。
運べるものが運べなくなったり、動作が遅くなったり、様々な能力の低下を感じるようにるでしょう。
若干のパフォーマンスの低下ですめばいいのですが、最悪の場合、重大な事故を引き起こすこともあるかもしれません。
例えば、
- 急激な激痛に襲われ、重量物を落としてしまう
- 介護中に要介護者を転倒させてしまう
など、命にかかわることもあります。
さらに、痛みによって、集中できずに、大事な連絡をわすれてしまう。
など、業務に多大なる影響を与えかねない事もあるでしょう。
このように、無理に仕事を続けることはパフォーマンスの低下や危険につながることがあるので、このようなデメリットについては十分考えておく必要があると思います。
腰痛で退職しても、社会復帰を諦めないでほしい
で、もし、退職をしてしまったとしても、腰痛をコントロールできるようになれば、社会復帰できます。
退職はつらいものですが、退職を余儀なくされる場合もあるでしょう。
しかし、腰痛での退職の場合、仕事を変えることで、再就職は十分可能です。(仕事を変えなくてもいい場合もありますが)
なので、腰痛で退職したからといって、一生仕事ができないわけではありません。
必要な腰痛対策を行いながら、腰に負担が生じづらい仕事に従事するのもいいと思います。
という中で、仕事探しのポイントについて以下にご紹介してみます(個人的な見解も含んでいるので、参考程度にしてください)。
デスクワークは、腰に負担がかかりにくそうですが、椅子に腰かけることで腰への負担が増します。
立位と比較すると、約1.5倍程度の負担となる場合もあるのです。
なので、腰痛持ちの方にはおすすめしづらいです。
量物を扱うだけでなく、介護などで行う移乗介助やおむつ交換などは腰に負担がかかります。
長距離ドライバーなど、長時間腰かけた状態の仕事は腰へ負担がかかります。
ドライバーであっても、軽量のものを配達する業務など、運転する時間と歩く時間のバランスが良い場合は、比較的お勧めの仕事となります。
立ってする仕事、例えば店員などは、確かに腰への負担がかかりますが、むしろ座りっぱなしの仕事よりも腰への負担が少ないです。
重い物を扱わず、立ったり、座ったりなどの姿勢の変化を伴った仕事はおすすめです。
販売業、営業職など、適度に立って歩くことができて、時には座れる、体操ができるなどの時間が設けられるものが良いでしょう。
以上、いくつかポイントをお伝えしました。
もちろん仕事に関しては、得意不得意、好みもありますので、腰のことばかりで職場を決めることはできません。
自分が、できれば楽しく行える仕事内容で、できるだけ同じ姿勢を取ることが少ない(座ったり、歩いたりの変化がある)仕事を考えるとよいと思います。
諦めなければ、腰痛を治す事はできると思う。(個人的な想いと実体験)
退職は簡単なものではありません。
今まで頑張ってきた歴史、人間関係もあるでしょう。
また、新たに違う職場へ就職することはさらにパワーが必要となるし。
今の職場を辞めたくないと感じる方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のためにも、今一度、腰痛対策が適切であったか考えていただきたいと思います。
腰痛の原因には様々なものがあり、病院へ行っても原因が特定されないことが多いです。
また、治療法にもいろいろあって、他人に効果のあった方法が自分に効果があるとは限りません。
この辺が理解されていないこともあって、治療したけど治らなかったと誤解されていることも多いように感じます。
腰痛対策は、自分に合ったものを見つけ、実践していけば効果は期待できるものです。
1つの方法だけであきらめずに、もし、それでも腰の痛みが変わらなかったら、また違う治療方法を試してみればいいのです。
ここで、2つだけ方法をおすすめするとすれば、姿勢と柔軟性の改善です。
まず姿勢については、
- 座っているときの姿勢
- 立っている時の姿勢
- 動作時の姿勢(パワーポジションを取り入れるなど)
などを改善することが腰痛改善に効果的です。
次に柔軟性については、腰や下肢を中心にストレッチを行って柔軟性を高めるとよいでしょう。
この2点は是非継続して行って欲しい対策です。
続ける事で、腰の痛みの軽減・改善方向に繋げる事はおおいにできるでしょう
腰痛に負けない自分で居続けよう。
腰痛はつらいものです。
人間、不調があると、精神的にも落ちこんだり、ネガティブになりやすくなったります。
精神的にネガティブになれば、さらに腰痛が強く、慢性化したりすることもあります。
また、腰痛や退職などによって、精神的なストレスが強くなると、慢性的な痛みの原因になるばかりか、パフォーマンスの低下によって、さらに腰痛が悪化してしまうことも少なくありません。
つまり、一つ、悪い方向に行ってしまうと、負の連鎖にように次々に腰痛が悪化してしまう要素が出てきてしまうのです。
なので、腰痛に負けない心を持つことが大切です。
痛みに神経を集中させるのではなく、いかに、どのようにしたら腰痛を軽減できるのか?
改善させるためには、なにをすればいいのか?
などといった、プラスの方向に気持ちを向けて対策や工夫をするようにするとよいでしょう。
慢性的な難治性の腰痛を持っている方の中には、ストレスを多く抱えている方も少なくありません。
このような状態は、悪循環を引き起こすので、生活をポジティブにする工夫も有効な腰痛対策となるんです。
まとめ
腰痛は難治性の場合があって、いろんな対策を行っても改善しないことがあります。
慢性的に、強い腰痛が生じている場合、仕事を継続することが難しいこともあるでしょう。
このような場合、いったん退職するということも、腰痛を改善させるための1つの方法とも言えるでしょう。
なので、腰痛での退職は決して甘えではありません。
私はそう思います
腰痛を我慢して働くことは、働く本人にとっても、会社側にとっても辛く、パフォーマンスの低下や事故につながることもあるものです。(このように考えると、お互いにメリットありませんよね・・。と思うのですが。)
で、退職したとしても、仕事復帰はしてほしいものです。
腰痛の対策をしっかりと行い、自分に適した職業を見つけることによって、痛みをコントロールしながら、または、改善させながら、仕事を続けられる可能性は大きくあります。
腰痛は適切な方法を行えば改善の可能性はあるんです。
決してあきらめず、長期的な計画を立て、将来を見据えた腰痛対策を行っていただければと思います。
今回の話が少しでも勇気を与えられたらうれしいです。
本日も最後までありがとうございました。