こんにちわ。
腰痛治療家で理学療法士の平林です。
くしゃみをしたら、腰が痛くなった。
っていう事ありませんか?
で、くしゃみで腰が痛くなってしまう事は多々あります。
それが、いわゆるぎっくり腰です。
で、何故、くしゃみでぎっくり腰になるのでしょうか?
考えると、ちょっとだけ疑問になりませんか?
そこで、今回は、【ぎっくり腰がくしゃみで起こる理由】をテーマにしました。
この記事を読めば、
◎ くしゃみで腰を痛めなくする方法を知れます。
◎ くしゃみをしても腰痛を怖がらないで済む
といったメリットがあります。
最後まで読んで、くしゃみを怖がらないようになって欲しいと思います。
では、本日もよろしくお願いいたします。
1 ぎっくり腰がくしゃみで起こる理由を紹介
では、くしゃみでぎっくり腰になってしまう理由を述べていきます。
多くの理由が、【くしゃみによる、腰への急激な負担】が原因になります。
◎ くしゃみによる、腰への急激な負担による原因
くしゃみは、鼻腔内の異物を吹き飛ばすという目的があります。
これは、細菌、ごみなど様々なものを排除しようとする働きです。
このくしゃみで吐き出される空気のスピードは、時速160㎞~320㎞にも上ると言われています。
で、くしゃみは息を吐く動作ですが、瞬間的に力強く息を吐くので、多くの筋肉が同時にかつ、急速に収縮します。
通常の呼吸では腹筋などを強く収縮させずとも息を吐くことはできます。
しかし、一気に吐く場合は腹筋等が強く収縮するのです。
急激に腹筋が収縮することで、体は瞬間的に曲がります。(個人差があるのと、おじぎをするような感じです)
また、この急激な体の曲がりにブレーキをかけようとして、背筋にも強い力が働きます。
この背筋への強い力が腰への負担に繋がり、腰痛が起きてしまう原因の一つです。
まとめると、【くしゃみによる腰への急激な負担】によって、腰が痛くなってしまう(ぎっくり腰)が起きる。
という事が言えます。
2 くしゃみをしてもぎっくり腰にならない為の対策
くしゃみで必ずぎっくり腰になるというわけではありませんが、対策を行うべきではあります。
すでにぎっくり腰を経験している方、日ごろ腰痛を感じている方、腰に負担がある方など。
すべての腰痛の人に聞いてもらいたいです。
では、進めます。
2-1 くしゃみをしそうになったら、壁に手をつく
くしゃみ時の急激な体の曲がりを防ぐために、壁に手をつきましょう。
壁以外でも、手すり、椅子の背もたれ、テーブルなど。
しっかり固定されているものがあれば、それでもOKです。
椅子に腰かけているときは、机や膝に手をついて上半身の動きをできるだけ止めてください。
くしゃみの時は、腹筋など体の筋肉が強く働くので、体の動きを止めることを意識してしっかりと手で支え、体が曲がらないようにするとよいでしょう。
また、くしゃみだけでなく、強めの咳が出るときも同様にしてください。
2-2 くしゃみをしそうになったら、腰に手を当てて体を反らす意識をする
いつも身の回りに壁などの支えるものがあるとは限りません。
そんな時には、腰に手を当てて、体を軽く反らすようにくしゃみをしましょう。
その目的は体を曲げないようにするためです。
あらかじめ腰を反らせた状態にしておくことで、くしゃみによる、体を曲げてしまう反応を相殺します。
手に荷物をもっていたりと物理的に腰に手を当てるのが難しい場合は、なるべく腰を反らす事を意識しましょう。
意識するだけで、十分になります。
片手だけでも手を腰に当てられるだけでも違います。
是非、やってみてください。
2-3 急激に腰を曲げないように注意する
くしゃみの仕方には個人差があって、体の動き具合も異なります。
癖の要素もあって、体が大きく動く人もいます。
体幹の動き方が大きくなると、それだけ椎間板に大きな負荷がかかる可能性があります。
特に腰を曲げる動きは、椎間板の損傷や腰椎椎間板ヘルニアの発症リスクを高めますので、急に腰を曲げないように注意する必要があります。
くしゃみの時に腰が曲がりやすい人は特に注意をしておきましょう。
3 結局は腰を急激に曲げる動作をしない事が大切
まず、腰を曲げるとどのような状態になるかについてお伝えしておきます。
まっすぐに立った状態の腰椎への負荷を100とした場合、立って前かがみになるだけで、腰椎への負担は約150と大幅に増加します。
これは静的な場合ですが、急激に腰を曲げるとさらに負担が増えることは想像に難くありません。
急激に曲げるということは、例えば、ハンマーを振り下ろすようなものです。
くしゃみの瞬間は、やや大げさな表現をすればこのような状態であるといえます。
ここで、腰椎を見てみましょう。
各椎骨の間には椎間板が挟まっています。
急激に腰椎が屈曲する(腰が曲がる)と、椎間板の前方へ大きな力が働いて、椎間板の前方が押しつぶされたような状態になります。
このような強い力が瞬間的にかかると、椎間板に亀裂を生じたり、腰椎周囲の筋肉や関節などを傷めたりすることがあって、腰の痛みとして生じる事があるのです。
また、ぎっくり腰では、腰椎椎間板ヘルニアにもなっていることもあります。(これは、椎間板ヘルニアの要素も多く含まれている可能性がある。という事です。)
腰が曲がると、椎間板は硬い骨に挟まれて押しつぶされますので、椎間板内部の髄核は、あたかも押しつぶされたアンパンのあんこのように移動することとなります。
椎間板の前方が押しつぶされますので、髄核は後方へ移動します。
椎間板が傷んでいて、亀裂などが生じていると、この時にかかった強い力によって亀裂は押し広げられ内部の髄核が飛び出す(ヘルニア)こともあるのです。
このようにして、くしゃみの瞬間に髄核が飛び出し椎間板ヘルニアを発症することもあり得ます。
また、急激に腰を曲げる動作は、椎間板だけでなく背筋(脊柱起立筋群など)にも大きな負担をかけます。
背筋がある程度緩んでいても急激に引き伸ばされ、また、収縮すればさらに大きな張力が生じます。
筋肉への急激な力は、筋肉の損傷(いわゆる肉離れ)を引き起こす可能性があります。
なので、腰を急に曲げる動作は、腰にとっては非常に負担が大きく腰痛の原因となるものであるのです。
4 まとめ
今回は、くしゃみでぎっくり腰が起きる原因を中心にお伝えしました。
くしゃみは瞬間的に起こる強い呼気(息を吐く事)です。
強く息を吐く事で、腰にも強い負担が生じて、腰に痛みが起きる。
という事が言えます。
これが突然起きるので、【ぎっくり腰】と捉えられるのです。
また、腰を曲げる力が加わると、骨と骨の間にある椎間板の前方に力がかかり、椎間板内部の髄核は後方へ押されます。
そして、椎間板後方に亀裂を生じれば、押された髄核が、この亀裂を押し広げて突出することとなります。
この押された髄核が神経を圧迫してしまう事が椎間板ヘルニアといいます。
このようにくしゃみは、腰痛だけでなく椎間板ヘルニアの原因となることもあります。
これらを予防するためには、くしゃみの瞬間に壁に手をつく、背中をそらせるなどの対策が有効になります。
腰を屈げるのを防ぐことで腰部への負担を軽くすることが可能です。
日ごろからくしゃみやせきの出るときは、体を曲げないようにすうのがbestでしょう。
今回の話を役立てて欲しいです。
本日も最後までありがとうございました。