こんにちわ。
腰痛治療家で理学療法士の平林です。
腰痛を感じたことのある人の割合8割以上いると言われています。
中には日常生活に支障をきたしている方も多くいます。
人が二本足で歩くようになったのが、腰痛の原因などと聞いたことはありませんか。
また、立つことや椅子に腰かけることなどに伴って、人の姿勢が悪くなったことも大きな要因であると考えられます。
腰痛は国民病とも言われており、腰痛で苦しんでいる人が減っては、増えてを繰り返している状態です。
一体、腰痛を緩和させるためにはどうすればいいのでしょうか?
という事で今回は、「腰痛の緩和のためには姿勢を意識する事が重要」である。
というテーマでお伝えします。
◎ 腰痛の緩和の為には、「姿勢が重要である」
という事がわかるメリットがあります。
是非、最後まで読んで欲しいです。
では、本日もよろしくお願いいたします。
腰痛の緩和に向けた姿勢の意識を紹介
腰痛緩和の為には、良い姿勢を意識する事が基本になります。
やはり、姿勢が悪いと腰痛になりやすいのは間違いありません。
良い姿勢を知って、それを意識する事がスタートになると言えます。
ここでは、それについて話していきます。
良い姿勢を【基本的】に意識する
「姿勢が悪い。姿勢を良くしなさい」などと注意を受けた事ってありますよね。
しかし、そうはいっても、簡単に良くなるものではありません。
良い姿勢は、「良い姿勢を意識して、努力して継続する」という気持がないとできません。
例えば、ストレッチや筋トレを2か月間真面目にやったら姿勢が改善した。
という風にはならないのです。(筋肉がついて、良い姿勢を取りやすくはなるので、効果はありますが。)
筋トレやストレッチだけで、良い姿勢になるかというと、そうではないのです。
良い姿勢を取る為には、「良い姿勢を意識して行う」たったのこれだけで十分です。
で、この意識が習慣化する事で、後に意識しなくても、良い姿勢を保てるようになる。
という結果に繋がるのです。
脳は常に意識して筋肉を活動させて姿勢を保持しています。
したがって、習慣化するまでは、よい姿勢を意識することが大切になるんです。
良い姿勢は、良い姿勢を取る為の筋肉を使う事で得られます。
つまり、「良い姿勢を意識してる」だけで、良い姿勢を取る為の筋肉は鍛えられる。
という事です。
なので、是非、意識して良い姿勢になって欲しいと思います。
しかし、良い姿勢も続けることは難しい
しかし、良い姿勢を長時間保持するのは簡単ではありません。
キツイです。
例えば椅子に腰かけた姿勢で、骨盤を起こして良い姿勢をキープするのには、背もたれに寄り掛かった姿勢より多くのエネルギーが必要になります。
身体には重力が働きます。
頭部や体幹の重心、背骨の柔軟性や腰の構造の特徴から、上半身の力を抜くと、一般的には重力によって背中は丸まり、頭は下を向いてしまいます(椅子に腰かけたまま、眠ってしまった姿勢みたいな感じです)。
良い姿勢を保つには、この重力の作用に対抗する必要があります。
すなわち筋肉を働かせて、姿勢が崩れないように調整しないといけないわけです。
筋肉を持続して活動させないといけないので、それだけエネルギーが必要であるということです。
このようなことから、良い姿勢の維持は簡単ではないことがわかっていただけるでしょうか。
こまめに姿勢を崩す事も大切
次に大切な事を言います。
まず、こまめに姿勢を崩しましょう。
どんなに良い姿勢を意識できる人でも、長時間良い姿勢のままでいるのも良くありません。
というのも、同じ姿勢で固まってしまう事で、腰の循環が悪くなるので、循環障害によって痛みを感じてしまう。
という現象が生じる可能性があるのです。
つまり、血液の循環不足によって、痛みが発症してしまう。
という可能性もあるので、こまめに姿勢を変えることで、循環させて痛みを起こさせないようにしましょう。
って事です。
また、良い姿勢を維持するためには、筋肉を活動(収縮)させておく必要があります。
姿勢を保持するために活動する筋肉には持久力があり、長時間の収縮に耐えます。
しかし、それでも筋肉は疲労してきます。
この疲労が純粋に痛みとして現れることもあります。
このような理由から、起きて活動しているすべての時間で良い姿勢を保持することはできません。
時々、筋肉に休息のための時間を与える必要があるでしょう。
筋肉の力を抜いて、姿勢を崩すことも必要ということです。
腰痛は、常に悪い姿勢が続くことで起こりやすくなります。
時々姿勢を短時間意識的に崩す程度では、腰痛の原因とはなりにくいと考えられますので、時々姿勢を崩すことは問題にはなりません。
こまめに姿勢を換えましょう。
そのおすすめの方法として、骨盤の運動です。
特に椅子に腰かけているときに効果的です。
時々骨盤を前後に転がす運動を取り入れるとよいでしょう。
骨盤を前後に転がす運動の例
さらに、左右交互に片側のお尻(坐骨)を浮かせて、骨盤を左右に傾斜させる運動も効果的です。
座っている時、立っている時の良い姿勢の紹介
では、立っている時と座っている時の良い姿勢を紹介していきます。
座っている時の良い姿勢
【椅子への座り方】
ポイント①…骨盤を起こす
ポイント②…肩甲骨を後ろに引き寄せる(胸を張る)
ポイント③…顎を引く
座っているときの悪い姿勢の典型は、背中が丸くなる姿勢です。
力を抜くと、重力によってこのような姿勢となってしまいます。
座ると、身体の構造上、骨盤が後ろに倒れやすくなります(骨盤の後傾)。
骨盤が後ろに倒れると、その骨盤に連結されている脊柱は、後ろ側に出っ張った(後方に凸、脊柱の後弯)になってしまいます。
いわゆる猫背ですね。
椅子での座位で注意する点として、腰を反らしすぎないことが挙げられます。
俗に反り腰と呼ばれますが、この姿勢も腰椎への負担が大きくなります。
【反り腰の例】
このような反り腰になりがちな方に、ハイヒールは適切ではありません。
ヒールが低めの履物を選ぶようにしましょう。
【床への座り方】
足を伸ばして床に座ると、ハムストリングスと言われる筋肉(ももの裏側の筋肉群)の影響で背筋を伸ばすことが難しくなります。
このような床での座位は良い姿勢の維持は難しいです。
【立っている時の良い姿勢】
ポイント①…上体を起こす
ポイント②…肩甲骨を後ろに引き寄せる(胸を張る)
ポイント③…顎を引く
ポイント④…耳、肩、股関節、膝、足首が一直線上になるようにする
ポイント⑤…左右傾かないようにする
頭部が前方へ出て、背中が丸くなった姿勢は、腰へ負担がかかり腰痛の原因となります。
また、腰だけでなく首への負担も大きくなり、肩こりや手のしびれの原因となることもあります。
頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群などの発症につながることもありますので、頭部の位置については十分注意しましょう。
やはり、良い姿勢を意識できれば腰痛も減る
腰痛を軽減させるためには、良い姿勢は基本になります。
姿勢と腰への負担に関する図を見ていただきましょう。
意外に感じられるかもしれませんが、椅子に腰かけただけでも腰への負担が上昇します。
立位を基準としていますが、椅子に腰かけて前かがみになると2倍近くの負担となります。
姿勢の変化は、想像以上に腰(腰椎)への負担を増加させるのです。
さらに、腰椎への負担増加は、背骨の間にある椎間板や椎骨間の関節、筋肉などにも負担をかけます。
負担が大きくなれば、椎間板の変性を加速させ、亀裂の原因になりかねません。
そうなってしまうと、椎間板ヘルニアといった病状に至るケースもしばしばでてくるでしょう。
これらはすべて腰痛の原因となり得ます。
したがって、背骨への負担増加を避けることが、腰痛の予防になるのです。
良い姿勢を保持することで、腰痛にならずに済む。
日常的に悪い姿勢を避ければ、腰痛発生する可能性を低くすることができる。
こんなメリットがあるなら、良い姿勢を取らない理由ってありませんよね。
是非、意識して欲しいところです。
さらに付け加えておくと、仰向けに寝ているときも背骨へ負担がかかっています。
さすがに立位と比較すると、約25%と低くなりますが、それでもゼロではありません。
就寝時間を6~8時間と考えても、決して短い時間ではないでしょう。
この間の姿勢が腰へ与える影響も軽視できないと言えます。
寝具の硬さの調整や、寝返りしやすい環境の確保などが腰痛改善に効果を現わすこともあります。
この点もチェックしてほしいと思います。
まとめ
今回は、腰痛改善のための姿勢についてお伝えしました。
姿勢の変化は、腰(腰椎)への負担に大きく影響します。
立った状態から座るだけで、腰への負担は1.5倍ほどに上昇します。
したがって、姿勢が悪くなると、それだけ腰への負担が大きくなるのです。
背骨への負担は、椎間板や関節、筋肉などに損傷を与える危険性を上昇させて、腰痛の原因を作り出します。
このような理由から、腰痛を改善させるためには、良い姿勢を姿勢する事です。
良い姿勢は自然と生まれるものではありません。
常に意識して、姿勢をコントロールしなければいけません。
しかし、長時間の連続した姿勢保持は、筋肉の疲労などの問題もあり、限界があります。
時々姿勢を崩す時間も取り入れながら、基本的には良い姿勢を保つ習慣を身に着けるようにするとよいでしょう。
腰痛が慢性的になって、なかなか改善しない方は、まず日常生活の姿勢を見直して、改善していただければと思います。
本日の内容があなたの役に立てば幸いです。
本日も最後までありがとうございました。