こんにちわ。
腰痛治療家で理学療法士の平林です。
『なんか熱っぽい、風邪をひいたかもしれない・・・』
このような時に、一緒に腰の痛みを感じたことってないでしょうか?
というのも、風邪をひくと腰痛になる可能性があるんです。
そこで今回は、風邪と腰痛の関係について話したいと思います。
◎風邪をひくと腰痛になる事があるよ。という事が理解できて。
体調管理をする事も重要だと気づく事ができる。
といったメリットを掲げています。
風邪をひきやすくて、なおかつ、腰痛になりやすいというあなたの参考になればうれしいです。
では、本日もよろしくお願いいたします。
腰痛は風邪をひくと感じる場合もある
風邪をひくと腰の痛みを感じる人が一定数います。
この理由などに関して、話していきたいと思います。
風邪をひくと、腰が痛くなる人がいる。その理由について紹介
発熱、くしゃみ、鼻水、頭痛…など。
風邪の諸症状をいくつか感じると、「あ、風邪ひいたかも」と感じることは多いでしょう。
風邪の前兆を感じた時から腰に痛みを感じることがあります。
その理由としては、「風邪」というのは、さまざまなウィルスや細菌によって引き起こされるからです。
風邪は、総称です。
主に咳、鼻水、咽頭痛などの上気道症状が主です。
なので、一般的には腰痛が起こることは、多くはありません。
しかし、風邪も【ウイルスが原因なので】そのウイルスが何かしらで腰に関連する部分に影響を与えてしまうと、腰が痛くなる事はあるのです。
つまり、腰に関連する部分にウイルスが影響を起こしてしまうと、腰痛になってしまう場合もある。
という事です。
また、インフルエンザなどの高熱がでやすい症状は若干変わってきます。
インフルエンザは、インフルエンザウィルスによる感染で、普通の風邪とは区別されることが多いです。
症状は、風邪と同様に上気道症状も出現しますが、体温が高温となり、腰痛などの痛みも起こりやすいとされています。
ウィルスには様々なタイプがあるし、感染した側の免疫の状態などもあって、症状は一定ではありません。
風邪の症状でくしゃみや咳が出る場合も多いですが、これらの症状が原因で、腰痛が引き起こされることもあります。
これは、二次的な障害ですが。
風邪で腰が痛くなる理由としては、くしゃみや咳をした時の衝撃で腰痛になってしまう場合とそもそものウイルスが腰に影響している場合の二通りある。
という事がいえるでしょう。
理解しておいてほしい一つです。
風邪は節々の痛みを感じる場合もある
すでにお伝えしたように、風邪などの感染症では、腰痛を起こすことがあります。
しかし、腰だけではなく、他の関節が痛くなることもあります。
腰痛もその他の関節痛も、一般的には痛みが出現する理由は共通であると考えられます。
痛みの生じる機序として。
ウィルスの感染によって、細胞が損傷を受けると、発痛物質であるブラジキニンが産生されます。
このブラジキニンが痛覚線維を刺激すると、痛みを感じます。
また、免疫とウィルスとの戦いが始まると、身体は体温を上げようとします。
というのも、体温を高くすることで、ウィルスの活動を弱めることができるからです。
その時に産生されるのがプロスタグランジンです。
プロスタグランジンの働きで皮膚の血管が収縮し、筋肉が震え、体温が上がります。
プロスタグランジンは体温を上昇させると同時に、ブラジキニンの作用を増強させます。
このブラジキニンは、痛みがさらに増す影響を与えます。
体温が高くなると、腰痛や関節痛を感じやすくなるのはこのためであると考えられます。
つまり、風邪が治れば腰の痛みも改善する人もいる
風邪など、ウィルスなどの感染症が原因で起こった痛みであれば、風邪や感染症が治まれば改善するということが言えます。
炎症が治まるにつれ、ブラジキニン、プロスタグランジンの産生が少なくなり、痛みを感じなくなるということです。
ただ、体調不良、精神的ストレス、長時間の臥床など、身体への悪影響がありますので、二次的に腰痛を発症する場合もあるので、この部分は忘れずにしてください。
風邪によるくしゃみや咳が原因で、腰を痛めてしまうなど、または悪化させる等の二次的な腰痛発症の可能性についても覚えておいてください。
体調管理も腰痛予防の為には、重要な要素
このように、風邪などの感染症によって腰痛を発症する可能性があります。
なので、体調管理にも気をつけましょう。
という事を言いたいと思います。
また、風邪だけでなく体調の悪化は、正常な身体活動の妨げになり、姿勢の悪化、筋力の低下、運動不足などの原因となります。
体調不良で、腰痛を起こしやすい身体の状態になってしまえば、ちょっとした動作、くしゃみ、咳などでぎっくり腰を起こすなどの可能性もあります。
さらに、体調不良による精神的なストレスも、疼痛悪化の原因となり得ます。
という事で、風邪は腰痛とは関係ないと考えるのは間違っていて。
日ごろから、体調管理には十分注意してほしいなという想いです。
一般的なことではありますが、
- 手洗いをこまめに行う
- 洗っていない手で口や鼻を触らない
- 人混みではマスクを使用する
- 体を冷やさない
- 睡眠不足にならないようにする
などのことを心がけるといいでしょう。
また、バランスの取れた食事と運動習慣もできれば、さらに効果的でしょう。
腰痛は明確な原因が不明な事が多い
今回は感染症による腰痛(関節痛)の発生についてお伝えしましたが、このように原因や機序が明確に説明できることばかりではありません。
むしろ腰痛は、原因が特定されないことが圧倒的に多いです。
一般的には腰痛全体の85%が、原因の特定できない非特異的腰痛と言われています。
インフルエンザと同時に腰痛が起これば、感染から腰痛が生じていると考えられますが、何のきっかけもなく始まった腰痛は原因がすぐに特定できないことが多いのです。
腰痛は原因が分かりにくいものですが、症状を細かく観察したり、分析したりすることで正確な診断の手助けになることがあります。
例えば、体をこちらに傾けるとこの部分が痛くなるとか、体の動きに関係なくいつもこの部分が痛いなど、症状についての情報量が多くなれば、原因が特定しやすくなります。
腰痛を感じている方は、日ごろから痛みの特徴について、客観的に評価して記録を取っておくとよいでしょう。
理学療法士としての視点・意見
風邪やインフルエンザで腰が痛い時の、鎮痛剤の使用について考えてみました。
ウィルス感染においては、体温が高い方が免疫の効果が上がります。
逆に言えば、体温を下げてしまうと、ウィルスが元気になってしまうということです。
だから、インフルエンザ感染などで安易に解熱剤を使うことは危険です(身体の状態や薬の種類による)。
痛み止めには、脳に働いて痛みの閾値を上げる(痛みを感じにくくする)種類のものや、プロスタグランジンの産生を抑制するものなどがあります。
プロスタグランジンには体温を上昇させるという、重要な働きがあります。
これを止めてしまうと、本来の体温上昇が得られなくなって。
腰痛を止めようと、プロスタグランジン抑制系の薬を使ってしまえば、痛みだけでなく免疫の働きも抑制されると考えなければなりません。
つまり、医師が、小児などにプロスタグランジン抑制系の薬を使わず、アセトアミノフェンなどの薬を適宜使用しているのには意味があるのです。
感染症を起こした時の痛み止めは、選択を一歩間違えると危険です。
風邪をひいたときに腰痛や関節痛、頭痛が強く、それを和らげたい時は、医師に相談し、適切な薬剤を処方してもらいましょう。
また、解熱鎮痛剤はどれも同じというわけではありません。
風邪やインフルエンザの時の痛みはつらいものですが、その痛みの理由を理解して、適切な対処を行うことが大切ですね。
まとめ
今回は風邪と腰痛についてお伝えしました。
ウィルスなどの感染によって起こる風邪やインフルエンザを発症すると、腰痛を起こすことがあります。
感染によって発痛物質が産生され、痛覚神経が刺激されるからです。
感染が原因となる腰痛なので、原則として、感染症が治癒すれば腰痛も改善します。
しかし、感染症による体調の悪化、臥床などによって二次的に腰痛を発症することもあります。
体調不良は、腰痛を発症する状態を作りやすいので、日ごろから体調管理に注意し、感染症にかからない対策も行っておきましょう。
本日の内容が少しでも参考になればうれしいです。
最後までありがとうございました。