スポンサーリンク

ヘルニアにレーザー治療はやるべきか?理学療法士の考察

ヘルニアとレーザー治療において

こんにちわ。

腰痛治療家で理学療法士の平林です。

ヘルニアの治療をする際に、手術レベルまでの状況の場合、レーザー治療を進められる場合があります。

聞いた事があるかもしれませんが。

実際にレーザー治療は効果があるのでしょうか。

ちょっと、疑問に思いませんか?

レーザーによる椎間板ヘルニアの治療は、皮膚の切開が必要なく、短時間で終了するなどメリットのある手術法とも言われています。

しかし、必ず痛みや症状が軽減する、改善する。

という保証はありません。

実際にレーザー治療はどのような効果やメリット・デメリットがあるのでしょうか。

今回は、椎間板ヘルニアに対するレーザー治療というテーマで記事にしています。

この記事を読めば、

◎ 椎間板ヘルニアにレーザー治療は効果的であるのかどうか?
◎ レーザー治療の効果を知って、あなたの症状や痛みの改善・軽減につなげる事ができる

といったメリットがあります。

椎間板ヘルニアのレーザー治療を検討しているあなたや椎間板ヘルニアの手術を勧められたあなたの力になれば嬉しいです。

最後まで読んでほしいです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

ヘルニアにレーザー治療は効果あるのか?

ヘルニアに対するレーザー治療(経皮的レーザー椎間板減圧術)は、効果がある場合と効果がない場合があります。

以下に両者についてご紹介します。

ヘルニアにレーザー治療は効果がある。という話

レーザー治療は、椎間板ヘルニアの改善に効果があります。

ただし、すべての椎間板ヘルニアに対して同等に効果的であるという訳ではありません。

特に、ヘルニアの初期(髄核が椎間板の外側に飛び出してしまっていない)の状態に対しては、効果的なことが多いようです。

髄核が繊維輪の中にとどまっているような膨隆型ヘルニアでは、レーザー治療の効果が期待できる
図出典)高橋寛ほか「名医が語る最新・最良の治療 腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア」

ヘルニアにレーザー治療は効果がない。という話

先ほどとは逆に、髄核が椎間板の外側に飛び出してしまっているタイプ(遊離脱出型等)においては、効果が低いと言ってよいでしょう。

実際にこのレーザー治療を行っている医師が、すべての椎間板ヘルニアに効果があるわけではないと言っています。

また、レーザー治療の適応(膨隆型等)と判断され、実施した場合でも、約20%の症例で有効性が認められなかったという報告もあります。

椎間板の内部を減圧したら、全てのヘルニアが引っ込むとは言えないようです。

ヘルニアの突出型

髄核がここまで脱出したら、内部を減圧しても意味がない

つまり、どちらともいえない

つまり、レーザー治療は効果がある状況と効果がない状況がある。

と言えます。

なので、レーザー治療は侵襲(切る)事がないから、安心である。

というわけではなく、効果がない場合はただただ、レーザを浴びた。

という結果だけになる可能性もある。

って事がわかるでしょう

そもそもレーザー治療ってなにか

髄核の中心部分をレーザーで焼き、空洞を作れば、飛び出したヘルニアが引っ込むという理屈です。

レーザー治療は、椎間板ヘルニアに対する椎間板内療法として、1980年代後半に考案され、欧米を中心に行われるようになった治療法です。

我が国においても治療法が導入され、一部の病院やクリニックなどで実施されています。

レーザー治療は、正式には「経皮的レーザー椎間板減圧術」PLDDと呼ばれています。

レーザーの照射で椎間板内部の髄核を蒸散させ、内部に空洞を作ることで、内圧を下げ、ヘルニアによる神経の圧迫を軽減させることを目的とする治療法です。

レーザーも改良が進み、有効性、安全性が改善されてきているようです(例:第3世代のダイオードレーザー等)。

おおまかな手術の手順は以下のようになります。

  1. 局所麻酔を行う
  2. X 線透視しながら直径0.4mm~1.0mm程度の針を、椎間板内部の髄核に挿入する
  3. 針の位置を調整・確認する
  4. 針穴からレーザーファイバーを挿入し、約1~2分から10分程度レーザーの照射を行う
    ※針の直径やレーザーの照射時間は、使用する機材やヘルニアの状態などによって異なります。

レーザー治療のメリット・デメリット

では、レーザー治療のメリットとデメリットを紹介していきます。

メリット

  • 局所麻酔で行う
  • 切開しない
  • 出血が極少量(針を刺す部分のみ)
  • 手術時間が短い(例:約15分)
  • 傷が全く残らないか、残ってもわずか(針を挿入した部分)
  • 副作用(リスク)が少ない
  • 入院期間が短いか日帰りですむ
  • 通院やリハビリの必要がない
  • 日常生活や職場復帰が容易である
  • 高齢の方でも行いやすい(例80歳以上)

デメリット

  • 保険適用外のため、費用が高額になる(例:1ヶ所400,000円)
  • 他の手術法に比べ改善の効果が若干低い
  • すべてのヘルニアに対応できない
  • 技術と設備を持っているクリニックや病院(医師)が限られている
  • レーザーの熱による周辺組織に対する悪影響
  • 症状が悪化し、他の方法による手術が必要になることがある
  • 適応の判断が難しい(ヘルニアの状態、椎間板の変性の程度の判断等)
  • 椎間板内部の減圧程度の確実な指標がない

メリット。デメリットのまとめ

担当医も、メリットやデメリットを考慮して、治療を進めると思います。

『この患者さんには、レーザー治療が良いのか、レーザー治療はしない方が良いのか?』

を考えた上で、治療方針を話してくれると思います。

しかし、だからといって。

お医者さんの言う通りになりすぎずに。

自分自身でもレーザー治療のメリットやデメリットを知っておきましょう。

というのも、

あなた自身でも知っておかないとレーザー治療が適応でない場合も、もしかしたら、お医者さんから、レーザー治療を進められてしまうかもしれません。

そうなった時に、しなくてもよかった治療をしてしまった。

という可能性も否定できないからです。(あ、お医者さんを否定しているわけではなく、可能性がある。という事なので。)

なので、自分自身でもレーザー治療のメリット・デメリットを知っておくべきだと思うのです。

何人かの理学療法士の意見・考えを紹介する

これからお話することは、全く数人の理学療法士で意見交換をした時の見解です。

なので、絶対ではありませんが、参考程度に読んでいただけたらと思います。

レーザー治療は、ヘルニアがあまり飛び出していない例では効果的ですが、大きく飛び出した例では効果がない(少ない)と言われています。

これは、治療法の原理を考えても納得のいくものです。

チューブ入り歯磨き粉が良い例になります。

チューブを押さえる(握る)と中身が飛び出してきますが、ちょっと中身が出た位置で手の力を緩めれば、中身はチューブの中に戻っていきますよね。

内部の圧力を下げればヘルニアが戻るレーザー治療と同じです。

しかし、歯磨きのチューブを強く握ると中身は飛び出してしまって、力を抜いて(減圧して)もすべて中に戻ることはありません。

これが効果のない例に相当します。

飛び出してしまったヘルニア(髄核)は、手術的に取り除く(髄核摘出)か、自然と分解吸収されるまで待つしかありません。(もしくは、痛みや症状がでない場合もあります。その場合は、特にこのままでもいいでしょう)

ヘルニアの程度が軽い状態では、症状も強くないことが多く、即手術が必要ということはほとんどありません。

もともと脊柱管が狭窄しているなどの場合では、少しのヘルニアで強い症状を呈する可能性もありますが、多くはありません。

悪化させる前に早くレーザー治療を行った方が良いという考えもあるようですが、私は、症状が軽ければ、保存的療法(リハビリや投薬などの事)をしっかりと行ってみることが大切であると思っています。

姿勢の改善や動作法の改善、柔軟性・筋力の改善など、できることを行ってから、手術の検討をすると良いと考えます。

レーザー治療を行っても、姿勢の改善など根本的な対策を行わないと、再発の可能性が高くなります。

手術をしたからといって、自己で行う対策を省略することはできません。

適切な対策をすることで、ヘルニアの軽い症状であれば十分改善できる可能性はあります。

しかし、保存療法をしっかりと行っても、症状が悪化したり、排尿・排便障害、下肢の麻痺などが生じたりする場合もあり、そのような場合は手術の必要性が高いと言えます。

このような強い症状が出ている状態では、レーザー治療は効果の面で不十分と考えられるため、必然的に切開して行う治療法が必要になるでしょう。

以上のことを総合して考えると、レーザー治療を選択する必要性は低いと言わざるを得ません(個人的な見解)。

しかし、治療費が負担にならず、時間のかかる自己対策を行うよりも、早く症状を改善させたいのであれば、レーザー治療は選択する価値のある治療法であることは否定しません。

まとめ

今回は椎間板ヘルニアのレーザー治療についてお伝えしました。

レーザー治療は、椎間板内部の髄核にレーザーを照射し、内部の圧力を下げ、ヘルニアによる神経への圧迫を軽減しようというものです。

ヘルニアの程度が低いものには効果が高く、逆にヘルニアが椎間板の外に飛び出したような程度が高いものには、効果が低いという特徴を持っています。

レーザー治療には、切開を行わない、ほとんど出血しない、傷が残らない等、多くのメリットがある治療法です。

一方、健康保険が利用できず、治療費が高くなることや、治療成績が若干他の方法に劣るなどのデメリットも存在します。

治療法の選択に当たっては、自分のヘルニアがどのような状態なのかを把握し、必要性に応じて決定する必要があります。

医師による治療法が素晴らしいものでも、根本的な自己による対策を省略することはできません。

椎間板ヘルニアは基本的には自分で治すものという意識を持って、治療に向き合って欲しいなと思います。

今回も最後までありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました