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坐骨神経痛はヘルニアによって生じるのか?理学療法士の考察

こんにちわ。

腰痛治療家で理学療法士の平林です。

あなたは、坐骨神経痛についてどれほど知っていますか?

さらに、あなたはこのような経験はありませんか?

  • 足に痛みやしびれを感じている
  • 時々、太ももの裏がしびれる
  • 足の感覚が薄い、弱い感じがある
  • 臀部に違和感を感じる

など。

これらの症状を少しでも感じた事があれば、あなたは坐骨神経痛かもしれません。

どうでしょうか・・・?

足に痛みが走る坐骨神経痛は、椎間板ヘルニアによって引き起こされることがあります。

今回の記事では、坐骨神経痛はヘルニアによって、生じるのか?

というテーマで話していきます。

そして、

  • 坐骨神経痛はヘルニアによって生じる場合もある
  • ヘルニアで坐骨神経痛になぜなるの?
  • 坐骨神経痛とヘルニアを治す為に必要な事ってなに?

といった、3つの点を含めて伝えたいと思います。

この記事を読んで、坐骨神経痛とヘルニアの関係性を理解して。

あなたの症状の改善に繋がれば嬉しいです。

是非、最後まで読んで参考にしてください。

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1 坐骨神経痛はヘルニアによって生じる場合もある

坐骨神経痛の原因は脊柱管狭窄症などいくつかありますが、腰椎椎間板ヘルニアもその原因の1つとなります。

では、これより、坐骨神経痛とヘルニアについて紹介していきます。

1-1 そもそも坐骨神経痛とはなにか?

坐骨神経は腰から始まって、足先まで伸びている神経です。

細かく言うと、脛骨(けいこつ)神経と総腓骨(そうひこつ)神経が1つに束ねられたもので、膝の裏側上部辺りで2つに分かれます。

坐骨神経は、途中で筋肉や皮膚に神経の枝を出しながら走行しています。

これにより大腿裏側の筋肉や下腿と足の筋肉、下腿と足の皮膚に分布し、領域を支配します。

この坐骨神経に対して、

何らかの理由で圧迫などの刺激が加わると、神経の領域に沿った疼痛やしびれが生じます(放散痛)。

これを坐骨神経痛と呼んでいます。

1-2 坐骨神経痛になる理由はなにか?

坐骨神経に対する圧迫などが原因となりますが、その主な理由として以下のようなものがあります。

【腰椎椎間板ヘルニア】

椎間板ヘルニアによって、神経が圧迫をされている状態。

【腰部脊柱管狭窄症】

脊髄の通り道である脊柱管が狭くなることで、神経が圧迫を受けます。

【腰椎すべり症】

腰椎が滑って、位置がずれることによって神経が圧迫されます。

【変形性腰椎症】

加齢などが原因で、腰椎が変形を起こすことで神経を圧迫します。

【梨状筋症候群】

坐骨神経の通り道で、梨状筋(りじょうきん)によって圧迫を受けます。

【その他】

外傷や腫瘍などが原因で圧迫を受けることもあります。


上記の内、

椎間板ヘルニアは、比較的若年層にも起こりやすい原因となります。

腰から始まって、臀部を通って足の裏までいく神経がいくつもあり。

このいくつかの神経の束が坐骨神経。

と呼ばれており。

上記の症状によって、

坐骨神経痛を構成している神経が、圧迫されてしまう事でも坐骨神経痛と総称して呼ばれるようになったのです。

2 ヘルニアで坐骨神経痛になぜなるの?

椎間板ヘルニアのイメージ(飛び出した髄核が神経を圧迫する)。

背骨を構成する骨を椎骨(ついこつ)と言います。

この椎骨と椎骨の間には、クッションの役目を果たす椎間板があります。

椎間板の中心部分には髄核(ずいかく)と呼ばれるゲル状の物質が入っていて、これを丈夫な繊維輪(せんいりん)が取り囲んでいます。

繊維輪は丈夫で、簡単に壊れることはないのですが、椎間板の老化や過度の負担等が原因で亀裂を生じることがあります。

亀裂が生じると、髄核が外側へ飛び出すことがあります。

これが椎間板ヘルニアです。

椎間板ヘルニアは腰椎下部で起こることが多く、飛び出した髄核が神経を圧迫することで、坐骨神経痛などの症状を起こすことがあります。

で、

髄核が後方の神経を圧迫してしまう事で。

坐骨神経痛を構成している神経に影響を与えてしまっているので。

椎間板ヘルニアによって、坐骨神経痛にもなる。

という事が言えるのです。

3 坐骨神経痛とヘルニアを治す為に必要な事ってなに?

椎間板ヘルニアは重度の場合、手術による方法が用いられることもありますが、それ以外は、手術を行わない保存療法が採用されます。

保存療法では、

  • 安静
  • 薬物療法(消炎鎮痛剤、筋弛緩剤など)
  • 神経ブロック
  • 装具療法(コルセット装着など)
  • 物理療法
  • 運動療法

などがあります。

ここでは、椎間板ヘルニアおよび坐骨神経痛の改善に向けた取り組みとして、リハビリ(ここでは運動療法)による方法をご紹介します。

3-1 リハビリに取り組もう

リハビリには運動療法や物理療法(電気、温熱、けん引など)があります。

ここでは運動療法についてご紹介します。

症状が重度の場合や手術を行う場合は、入院してリハビリを行うこともあります。

軽度の場合は外来でのリハビリや、指導だけを受けて自宅で行う方法があります。

椎間板ヘルニアに対するリハビリの主な目的には以下のようなものがあります。

椎間板ヘルニアに対するリハビリの主な目的を紹介

【緊張した(固くなった)筋肉等を伸ばす】

腰椎周囲や股関節周囲等の筋肉や靭帯などの柔軟性を増します。

【姿勢を矯正する(椎間板にかかる力を適正にする)】

姿勢を改善して、椎間板に異常な力がかからないようにします。

【筋力をアップする】

十分な体幹筋力や下肢の筋力を得ます。


リハビリのメニュー、エクササイズの種類には様々なものがありますが、全ての人に適するわけではありません。

合う、合わない。

という問題がありますので、試してみて症状が悪化する場合は中止し、別の種目を行ってみてください。

① 姿勢の改善

姿勢は背中が丸くならず、まっすぐなのが良い姿勢と言われています。

実際に、

背中を丸めた長時間の椅座位(椅子に腰かけた状態)で、ヘルニアが起こりやすくなることがあります(例:デスクワーク、長距離運転など)。

ただし、

脊柱管狭窄症などでは、背中を丸くした方が良い場合もありますので注意が必要です。

② ストレッチ、脊柱に対する運動

ストレッチには様々な方法があります。

ストレッチの方法として、反動をつけずにゆっくりと行うのがいいやりかた。

じわ~んと筋肉が伸びているのを感じて、緩めて、また伸ばしてというように、繰り返して行う方法もあります。

これは、好きなやりかたでいいでしょう。

痛みが出ないかわずかな痛みの出る程度の位置で保持しましょう。

痛みを我慢して行うのは、逆効果となることもありますので、無理をしないようにしましょう。

うつぶせの姿勢から肘をつく姿勢を保持する方法は、「マッケンジー法」という治療法にも採用されています。

この姿勢で坐骨神経痛が強くならない場合は、さらに進めて肘を伸ばした姿勢を行う方法もあります。

背中を反らす際は、背筋を使わず、手の力で押し上げるようにするのが大切です。

これが逆効果となる場合もありますから、症状の変化を見ながら慎重に行ってください。

可能であればマッケンジー法認定セラピストの指導を受けるのも一つです。

③ 筋トレ

腹筋などのトレーニングを行って体幹筋の強化を図ります。

腹筋が強化されると、動作時(重いものを持ち上げるときなど)に腹圧が高まり、脊柱が安定します。

背筋は無理せず、うつぶせで対角線上の手足を持ち上げる方法などがおすすめです。

無理せず、少ない回数から行ってみましょう。

また、

下肢筋力を高めることで、腰への負担を軽くすることができます。

物を持ち上げるときなどに、背筋を使用せず、膝を曲げて下肢筋力で行うようにすると良いです。

膝を曲げずに物を持ち上げると、腰痛やヘルニアの原因となります。

膝を使用することで、腰への負担が軽減されます(下肢筋力が必要です)。

3-2 諦めなければ症状を改善・軽減させる事はできる。

ヘルニアの状態によってリハビリの効果は異なりますが、諦めずに継続することで症状を改善する効果が期待できます。

線維輪から突出した髄核は、免疫反応によって分解され、消失してしまう場合もあります。

リハビリを行っている間に良くなってしまうこともあります。

ただし、

3カ月程度の期間がかかると言われていますので、短期間で治してしまうのは難しい可能性もあります。

それに対して、

マッケンジー法などの方法を用いた場合などでは、即効果を感じることができる場合もあります。

しかし、

適・不適があって、誰でも効果があるというわけではありません。

「諦めずにリハビリを」とは言っても限界があって、神経症状が進行し、筋力低下などの麻痺症状、排泄障害等が生じた場合などでは、早めに手術をしないといけないこともあるでしょう。

ただし、

手術に至る割合は全体の1~2割程度というのが目安ですので、それほど多いものではありません。

信頼できる医師に力を借りながら、状態を正しく把握して、適切な治療法を選択する必要があるのです。

4 まとめ

今回は、椎間板ヘルニアによる、坐骨神経痛についてお伝えしました。

坐骨神経痛は坐骨神経が圧迫されるなどの刺激を受けることで発症します。

坐骨神経痛の原因は複数ありますが、腰椎椎間板ヘルニアもその原因の1つです。

椎間板の中にある髄核が飛び出すと椎間板ヘルニアの状態となり。

さらに、

ヘルニア部分が坐骨神経を圧迫すると坐骨神経痛を引き起こす原因となります。

椎間板ヘルニアは、悪化することで手術が必要になる場合もありますが、多くは保存療法で対応が可能です。

数か月を要することもありますが、諦めずにリハビリを行うことで、症状の改善を期待することもできます。

リハビリを行うにあたっては、自分に合ったものを無理なく行い、継続することが大切であり。

あなたの努力次第で治すことも可能でしょう。

是非、諦めずに行動を続けて、坐骨神経痛・ヘルニアのの改善を目指していただけたらと思います。

本日も最後までありがとうございました。

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