こんにちわ。
腰痛治療家で理学療法士の平林です。
一般的な腰痛は、姿勢が悪い事で起こる場合が多いです。
姿勢と腰痛の関係に意識を向けず、悪い姿勢を放置していると、腰痛の悪化や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの疾患を起こす危険性があります。
なので、悪い姿勢が癖になってしまっている人は注意しなくてはいけないのです。
そこで、今回は【姿勢と腰痛との関係性】について解説したいと思います。
この記事を読んで、
◎ 腰痛が悪化する原因は悪い姿勢であり、良い姿勢を意識する方が良い。
という心持ちになって貰えるように頑張ってみました。
是非、最後まで読んでください。
では、本日もよろしくお願いいたします。
腰痛と姿勢ってそんなに重要なの?
結論から言うと、姿勢は非常に重要です。
姿勢というと、立っているときの姿勢がイメージにあると思います。
- 椅子に腰かけているときの姿勢
- 床に座っているときの姿勢
- 作業、仕事などを行っているときの動的な姿勢
など、すべての姿勢が重要です。
どうして姿勢がそれほどまでに重要なのか?
というと、一言でいえば、「姿勢によって腰への負担が大きく違ってくるから」ということになります。
姿勢って、少し変化するだけで腰への負担が1.5倍以上大きくなることもあるのです。
姿勢が変わった時の、腰への負担は大きくなっていることを感じにくいこともある為か、姿勢と腰痛との関係性について意識していない人も多いような印象を受けます。
つまりは、姿勢が悪いと、確実に腰痛を起こしやすくなる!!
ってことを忘れないようにしてほしいです。
姿勢の意識は永遠にしなくてはいけない
腰痛の治療にはいろんな方法があります。
病院では、強い腰痛には痛み止めや湿布薬、場合によってはコルセットを処方される場合が多いでしょう。
内服薬もありますが、直接患部に麻酔薬を打つ方法(ブロック注射)などもあり、痛みを止める効果は高いものです。
このような治療を行っていると一旦は腰痛が治まって、治ったかのような感じがあると思います。
しかし、また同じ悪い姿勢や活動、生活を繰り返してしまうと、また腰痛を起こしてしまうことも少なくありません。
痛み止めや湿布薬などは痛みを止める効果はありますが、腰痛の根本的な原因を治すことにはなりません
腰痛の原因が悪い姿勢に起因しているのであれば、良い姿勢を意識しなければ腰痛は治りません。
このような事実があるので、再び腰痛を起こさないためには、生きている間ずっと姿勢を意識し続けることが必要となるのです。
それは大変だ・・・!!
と感じることでしょう。
でも、大丈夫です。
人間は慣れる習慣があるので、良い姿勢になれてしまえば、良い姿勢を意識する事が習慣になります。
最初は大変ですが、しばらくすれば姿勢のコントロールが余裕になってきます。
なので、習慣化するまでは、良い姿勢を取る事を意識しましょう。
だからといって、悪い姿勢になってはいけないのか?
というとそんな事はなくて。
悪い姿勢になってしまってもOKです。
当然、無意識の時などは悪い姿勢になってしまうと思います。
それでいいです。
そして、気付いた時に良い姿勢を取ればいいんです。
なので、悪い姿勢になってしまってもOKで、気付いた時に良い姿勢になる。
という様に捉えて欲しいと思います。
姿勢を良くするとその腰の痛み治るかもよ!!
でね、腰痛の原因は姿勢だけではありません。
なので、姿勢を改善すれば100%腰痛が改善するとは言えません。
しかし、良い姿勢を意識することで腰痛が改善する可能性は十分にあります。
姿勢が悪くなると、腰への負担は1.5倍以上大きくなることがあるとお伝えしましたが、逆に言うと姿勢を良くすることで、腰への負担を30%以上軽くできるということになります。
つまり、腰への負担が軽くなれば、筋肉や関節、椎間板などにかかる力も少なくなりますから、腰痛が起きにくくなると考えられる。
という話です。
また、姿勢の改善は、腰痛の改善だけでなく、その他のメリットも生み出します。
- 周囲からの見た目が良くなる
- 代謝がUPして、痩せやすくなる。太りづらい体になれる
- 腰以外の体の部位の痛みの予防にもなる(体は繋がっているので)
というように、損することはないので、是非、良い姿勢の改善に取り組んで欲しいと思います。
耳にタコな話。なぜ姿勢が良いと腰痛が治るのか?
資料を見ると、姿勢と腰への負担の違いが分かると思います。
椅子に腰かけて前かがみになるだけで、腰への負担は大きく跳ね上がります。
このように姿勢が腰へ与える影響は大きいということができます。
逆に言うと、姿勢を改善することで腰への負担を少なくすることができるということになります。
言うまでもないことかもしれませんが、腰への負担が少なくなると、腰周囲の筋肉や椎間板、椎間関節などを傷める危険性が下がります。
↓
腰への負担軽減
↓
筋肉や椎間板、関節などが休められる
↓
腰痛の改善
シンプルですね。
このように、姿勢の改善は腰への負担を少なくし、腰痛の改善を促すのです。
姿勢が良くなるとメリットいっぱい。どんな事?
姿勢が良くなると様々なメリットを得ることができます。
主なものについてご紹介しておきます。
腰痛が起きにくくなる。腰痛が改善する。
腰への負担が減少して、腰痛が改善します。
また、腰椎椎間板ヘルニア、椎間板症など、腰の障害の予防にもなります。
肩こりの解消
姿勢は、腰だけではなく首や肩へも影響を与えます。
姿勢を良くすることで首や肩への負担が減少し、首や肩のこりが改善する可能性も高くなります。
つまり、頚椎椎間板ヘルニアの予防にもなります。
頭痛の改善
肩こりから頭痛を生じている場合、姿勢を良くすることで、頭痛が改善することもあります。
外見の改善
姿勢が良くなると、外見上も堂々とした印象を与え、スタイルも良く見えます。
実際に背筋を伸ばすと、見た目の身長も高くなります。
代謝の向上
良い姿勢をキープするためには、筋肉の活動が必要となります。
姿勢が悪い状態と比較すると、より多くの筋活動が必要な良い姿勢では、代謝(エネルギーの消費)が増えます。
すなわち肥満予防の効果もあるということになります。
呼吸の改善
背中が丸くなると、深い呼吸が妨げられます。
姿勢を良くすると、横隔膜の動きがよくなり、深い呼吸が可能となります。
腹式呼吸を意識して行えば、さらに効果的です。
精神的な効果
精神面においてネガティブになると姿勢が悪化する傾向にあります。
例えば、「うなだれる」という言葉が象徴的でしょうか。
逆もまた然りで、姿勢を改善すると、気持ちがアップします。
落ち込んでいるときこそ、まず無理やりにでも胸を張って姿勢を良くすることで、気持ちを少し上向きにすることが期待できるのです。
というように、主なものをご紹介しましたが、このように姿勢改善のメリットはたくさんあります。
メリットを感じながら行えば、姿勢改善も継続しやすくなるでしょう。
頑張ってほしいと思います。
姿勢は重要だよ!という話
姿勢は長時間におよんで腰への負担に影響を与えますので、腰痛にとっての重要な要因であると感じています。
この要因の中で、個人的に特に重要であると考えている要因についてお伝えしておきます。
椅子に腰かけた時の姿勢
長時間のデスクワークは腰への負担が大きくなります。
長時間の自動車の運転も同様です。
ショップで一日中立ったままでの接客も、もちろんつらいのですが、デスクワークは姿勢が悪くなりやすく、立位よりも腰への負担が大きくなりがちです。
椅子に長時間腰かける人は、特に姿勢を改善する意識を持っておいた方が良いと感じます。
8時間連続して良い姿勢の維持はできませんから、時々力を抜いて姿勢を崩す時間も入れながら、良い姿勢でいる時間を増やすようにするとよいでしょう。
時々体操なども取り入れるとさらに良いです。
トイレに行った時に、腰を反らせるような簡単なストレッチでも良いので行ってみてください。
動作時の姿勢
出典:新職場の腰痛対策マニュアル、独立行政法人 労働者健康福祉機構
スポーツの分野でもパワーポジションの重要性が語られていますが、日常生活や職場においても重要です。
背中を丸めず、膝を使った動作を心がけるようにします。
これによって、腰椎にかかる余分な負担を減らすことができます。
この動作の姿勢を徹底してやってみると、腰痛改善が期待できるでしょう。
椎間板ヘルニアの予防にも大切な動作姿勢にもなります。
重いものを持ち上げるときだけでなく、床に落ちたごみを拾うときにも意識して膝を曲げるようにしてみましょう。
この姿勢、動作を行うためには下肢の筋力が必要となります。
スクワットなどの筋トレを行うことも良い方法ですが、日常生活でパワーポジションを取り入れると、それ自体が筋トレになるので、日がたつにつれて楽にできるようになるでしょう。
これは、特におすすめしたい姿勢、動作です。
腰痛と姿勢についてまとめ
姿勢と腰痛の関係は深く、姿勢が悪化することで腰痛が発生しやすくなります。
したがって、姿勢を改善することで腰痛が改善する可能性は大いにあります。
ただし、しばらく姿勢に気を付けるだけではだめで、一生姿勢に注意して生きていく必要があります。
姿勢の改善は、腰痛改善の効果だけではなく、様々なメリットのあるものです。
習慣化するまでは大変ですが、一度身についてしまえば、楽に行えるようになってきます。
たくさんのメリットを享受できることをイメージしながらモチベーションを高めて、姿勢の改善に取り組んでいただければと思います。
今回の内容が参考になれば幸いです。
本日も最後までありがとうございました。