こんにちわ。
腰痛治療家で理学療法士の平林です。
脊柱管狭窄症は、しびれやだるさ、感覚が鈍くなるなどの感覚障害が時々起こります。
これらの症状は、腰から足にかけて現れることが多く、「何とも言えない違和感」と感じる方も少なくありません。
今回は、脊柱管狭窄症による感覚障害を改善するために重要なポイントをご紹介します。
この記事を読めば、
◎感覚障害を治す為に必要な思考について、知れて症状軽減につなげられる可能性が高くなる。
といったメリットがあると思います。
2. 脊柱管狭窄症で感覚障害が起こる理由
脊柱の内部には脊髄が通っており、これが全身の神経をコントロールしています。
脊柱管狭窄症とは、脊柱管が通る「脊柱管」が静かになる症状、神経が圧迫されることで現れる状態です
圧迫される神経の部位によって症状の出る方は
- 神経根が圧迫される場合
- 脊髄が圧迫される場合
神経には運動神経と **感覚神感覚神経が関与するしびれや感覚障害が生じます。
より詳しく言うと、神経根は「前根」と「後根」の2つに分けて、感覚神経は後根を通って脳へ情報を伝えます。
感覚神経は、触覚・圧覚・温度・痛覚・深部感覚などの情報をそれぞれ異なる経路で伝えています。
一方、運動は脳からの指令を伝え、前根を通って筋肉を動かします。運動麻痺つながること
3. 手術で感覚障害は改善できる?
手術によって感覚障害が改善する場合もあります、残念ながら改善しない場合もあります。
①改善する可能性があるケース
感覚障害の主な原因は神経の物理的な圧迫です。
ただし、神経の圧迫を和らげることで症状が改善する可能性があります。
特に圧迫が軽度で、当面であれば回復しやすいです。
また、一般的に手術が早いほど良い結果が期待できるとされています。
神経の損傷が少なく、手術によるリスクが抑えられれば、感覚障害が改善する可能性は十分にあります。
②改善しない可能性があるケース
神経へのダメージが限界を超えている場合は、回復が正義になります。
また、神経や周囲の組織が強く癒着している場合は、手術自体がリスクを伴うこともあります。
手術をしてもしびれが残ることがありますが、これは症状の進行を防ぐために必要な処置であることがほとんどです。
そのため、手術の成功・失敗ではなく、将来的な最悪を防ぐための有益な選択であると考えることが大切です。
4. 神経は回復するのか?その基本について
「神経は回復するのか?」という疑問を持つ方も多いと思います。
実際に手足に伸びている神経の主な構造は「軸索(じくさく)」という部分です。
この軸ロープはシュワン細胞や膜によって保護されており、痛い軸ロープが切断されても、外側の被膜が残っていれば神経は再生する可能性があります。
ただし、神経の回復には長い時間が必要です。
例、腰から足までしびれがある場合、神経の損傷部分が50cm(500mm)だと、回復には約500日(1年以上)かかる計算になります。
神経の再生には時間がかかるため、焦らず根気よく治療を続けることが重要です。
5. まとめ
今回は、脊柱管狭窄症による感覚障害の原因と治療の可能性について解説しました。
- 感覚障害の原因は神経の圧迫であり、どの部位が圧迫されるかによって症状が異なる
- 手術によって改善する場合もあるが、神経のダメージが大きい場合は回復が難しいこともある
- 神経は再生するが、回復には長い時間(1年以上)が必要なこともある
しびれが続くと不安に感じることもあると思いますが、時間をかけて回復するケースも多くあります。
焦らず、希望を持ちながら前向きに治療を続けていきましょう。
今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。