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脊柱管狭窄症が悪化した。どうすればいいのか教えて

脊柱管狭窄症が悪化した

こんにちわ。

腰痛治療家で理学療法士の平林です。

今回は、脊柱管狭窄症が悪化した・・・・という時にどうすればいいのか?

怖くなりますよね。

脊柱管狭窄症は、脊髄の通り道である脊柱管が狭くなって起こるものです。

連続して長い距離を歩くことができない間欠性跛行や、足のしびれ・痛みなどの症状が現れます。

背骨の神経の通り道が狭窄してしまう原因や状態は様々です。

症状が進行しない場合もありますが、症状が進行して重症化することもあります。

今回は、この【脊柱管狭窄症が悪化した時にどうすればいいのか?】というテーマでお伝えします。

この記事を読めば、
◎ 脊柱管狭窄症が悪化した時の対処について知れる
◎ 脊柱管狭窄症は手術しなくても大丈夫なケースも多々ある。という事がわかる。
といったメリットがあります。

是非、最後まで読んで、参考にしてください。

では、本日もよろしくお願いいたします。

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1 脊柱管狭窄症が悪化した。どうするべきか。

では、脊柱管狭窄症が悪化した際の対応について紹介していきます。

1-1 まず、どんな時に症状が出るのか再調査しよう

というのも、歩いている時なのか?座っている時なのか?寝ている時なのか?どんな姿勢になっている時なのか?

など、動作によって、症状は変わってくるのかどうか。

症状が起きる時間は何時頃が多いのか?

また、事細かく、日常生活において把握する事が大切になります。

そして、状態に応じて対策を練る。

という流れがいいでしょう。

というのも、症状が起きる状態を知らなければ、対策を取ることもできないからです。

では、これより、、脊柱管狭窄症の症状がどんな時に出るのか、どうして症状が悪化するのかについてみてみましょう。

椎間板のイラスト

脊椎について

図出典)高橋寛ほか「名医が語る最新・最良の治療 腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア」

脊柱(背骨)の中の脊柱管の中には脊髄が通っています。

脊髄(中枢神経)は第1腰椎(L1)~第2腰椎(L2)あたりの高さで、馬尾神経(ばび)神経(末梢神経)となります。

したがって、腰部の脊柱管狭窄の場合は、この馬尾神経や馬尾神経から枝分かれした神経根(しんけいこん)が圧迫を受けることで症状が発症します。

神経を圧迫する原因としては、変形した骨や突出した椎間板、靭帯の肥厚(ひこう:厚くなること)などがあります。

脊柱管には、個人差はありますが、ある程度の余裕がありますので、多少の狭窄では症状は出現しません。

ところがどんどん狭くなると、限界に達して神経が圧迫を受け、しびれや痛みなどの症状を生じまてしまうのです。

椎間板の突出が進行したり、靭帯が厚みを増していったりすれば、それだけ脊柱管は狭くなります。

すると、症状が悪化していく事があるのです。

1-2 良い姿勢をとるように努める。

ここで、「良い姿勢」について2つの意味がありますので、それぞれについてお伝えします。

①一般的な良い姿勢

座位の良い姿勢

座位の良い姿勢のイメージ

上半身が起きて、背中がまっすぐに伸びた姿勢は一般的な良い姿勢です。

背中が丸くなった姿勢に比べて、腰椎への負担が少ない姿勢となります。

したがって、このような良い姿勢をとることが、通常は腰痛改善のためのポイントとなります。

②脊柱管狭窄症にとって良い(症状が軽減する)姿勢

悪い姿勢

背中が丸まっている悪い姿勢

脊柱管狭窄症の場合は、教科書的には背中が丸まっている方が楽になると言われている。

その際に、手で上半身の重量を支えるとよい。

脊柱管は、腰部を曲げることでその面積が拡大されることがわかっています。

したがって、腰を曲げることで、神経への圧迫が減少します。

このことは腰を曲げた方が楽に歩けるという理由にもなっています。

※注意:しかし、腰を丸めても悪化してしまう人もいます。
ですので、あくまでも一般的な場合。
という前提でとらえてください。
逆に脊柱管狭窄症でも腰を反らして良くなるケースもあります。
こればっかしは、試してみないとわからない分部なので。
あくまでも参考程度にして欲しい所です。

②の姿勢は、①の良い姿勢とは反対に腰椎への負担が大きくなる姿勢です。

ここが難しい点です。

単純に背中を丸めてしまったのでは、腰椎へ負担がかかり、椎間板などの組織の変性を進行させたり、腰痛を悪化させたりする危険が上昇します。

そこで、この腰椎への負担をできるだけ減少させる工夫が必要となります。

その大きなポイントが、両手で上半身の重量を支えるということです。

背中を丸めるだけでは腰部への負担が大きくなりますが、両手を膝付近について上半身を意識して支えることで、腰部への負担を軽減することが可能です。

一般的な姿勢は悪くなりますが、少し前傾でシルバーカーを押して歩くのは、脊柱管狭窄症の方にとっては理にかなっているということになります。

脊柱管の狭窄が起こっていない健康な時は①の一般的な良い姿勢を意識し、脊柱管狭窄症の状態になった時は②の姿勢を取り入れながら生活をするとよいでしょう。

1-3 毎日のストレッチをかかさない

歩いたり、活動したりすることでしびれや痛みが生じると、活動性が下がり、運動不足に陥ります。

運動不足は、体力、筋力の低下、柔軟性の低下にも結び付きます。

筋力の低下、柔軟性の低下は、姿勢の保持にとってマイナス要因となり、腰部への負担上昇など、脊柱管狭窄症にとって良くない状態となります。

悪循環を作らないためにも、適度なストレッチを行って、柔軟性を保つようにするとよいでしょう。

両膝を抱え込むようにするストレッチや片膝を胸に引き寄せるストレッチ、立てた両膝を左右に倒すストレッチなど、軽めのストレッチを無理なく行ってみましょう。

ストレッチは、ゆっくりと症状をみながら行ってください。

しびれや痛みが強くなる運動は、速やかに中止して無理をしないように行ってください。

1-4 不安になりすぎないようにする

不安は精神的なストレスとなります。

ストレスは慢性の疼痛の原因になることがわかっています。

またストレスは、動作のパフォーマンスを低下させ、動作のミスを誘発し、腰痛の原因を作ることもあります。

このようなことがありますので、脊柱管狭窄症に対して過度に不安感を抱かないようにすることが大切です。

脊柱管狭窄症は十分治療可能な疾患です。心配しすぎないようにしましょう。

2 脊柱管狭窄症は手術でないと治らないのか?

脊柱管狭窄症は手術を行わないと治らないことはあります。

それは、脊柱管狭窄症が骨の変形など、自然と元の状態に戻らない原因によって起こっている場合で、しかも重篤な症状を生じている場合(排せつ障害など)です。

神経への圧迫が重度の場合、早期に神経への圧迫を開放してあげないと、後遺症が残りやすくなります。

神経への圧迫を短時間のうちに開放するためには手術による方法が一番確実です。

症状が重度の場合は、手術の検討をする必要があるでしょう。

ただし、このように重症化しない場合は、基本的には手術ではなく保存療法を行います。

症状が間欠性跛行、しびれ、痛みなどの場合は、薬物療法や運動療法などによって、コントロールできる場合も多くあります。

血流を改善する薬によって、間欠性跛行が改善される例もあります。

完全に治すことは難しいのですが、日常生活を継続できる程度にコントロールすることは十分に可能です。

3~6カ月保存療法を行ってもなお症状が強く、日常生活に支障をきたす場合は手術を検討するというのが目安となります。

保存療法を行っている間の治療効果や症状の変化などに留意して、変化があれば医師へ伝えるようにしましょう。

3 わずかな変化でもあれば、すぐ診察をうけるべき

しびれや痛みが出る部位や程度、筋力、連続歩行距離、歩行スピードなどは、ある程度誰でも評価を行うことができます。

しかし、脊柱管狭窄の原因を診断できるのは医師だけです。

必要な検査をおこなって、どの部位が、どの組織によって圧迫されているのかを診断します。

近年画像診断装置の進歩で、狭窄部位の診断も行いやすくなっていますが、最終的には知識と経験を持つ医師によって、検査結果と症状から神経へのダメージが判断されます。

手術も多く経験している医師であれば、この画像検査結果で、この症状であれば、大体神経の状態はこんな感じであろうということを想像することが可能なのだと思います。

このような状態であれば、おそらく進行して症状が悪化するので早めに手術をしておいた方がよいとか、このまま様子をみておいても大丈夫などという判断は、経験によって裏付けられたもので、患者にとっては有益な情報となります。

一方、症状の変化は本人だけにしかわからないこともあります。

すべてが検査ではわからないからです。

したがって、わずかな変化でも患者さん側は医師へ伝える必要があります。

脊柱管狭窄症の治療は長期戦になることも少なくありません。

信頼できる医師と二人三脚で治療に臨むことが良い結果へつながるでしょう。

4 まとめ

今回は脊柱管狭窄症の悪化と対策についてご紹介しました。

脊柱管狭窄症はその原因にもよりますが、症状が進行することがあります。

背骨の変形や椎間板の突出などが大きくなれば、神経への圧迫が強くなるからです。

症状が強くなったからといって、すぐに手術が必要であるとは言えませんが、保存療法を継続しても効果がない場合や、症状が重度の場合は検討の必要もあるでしょう。

脊柱管狭窄症の治療の基本は保存療法です。

日ごろの姿勢への配慮やストレッチなどを行いながら症状の悪化防止に努力することが大切です。

あなたの症状が悪化しないようになればと思います。

本日も最後までありがとうございました。

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